以前にモニタリングしていただいた(前回の記事)がま口バッグと貴重なご意見が戻ってきました。前回の記事にも書かせていただきましたがこちらの方が、G3sewingのエッセイ本を読んでくださりお手紙をくださったのがきっかけです。
『余計なお世話ながら、車椅子とバッグの相性について知ってください』の言葉から始まり、去年2022年の9月からメールのやりとりが始まりました。
モニタリングしていただいた車椅子ユーザーさんには、24年間のベテランユーザーさんです。障害や難病をお持ちの女性の方を中心とした居場所づくりや、車椅子家族の子育て情報発信も積極的にされている方です。
実際に日常生活の中で毎日使っていただき、また色々なところへとお供していただくことができました。
その中で感じたこと、新たに分かったこと、使っている様子をご友人に見てもらい気づいたことなどをレポートにまとめてくださいました。
良かった所と改善点
- 日々の買い物に行く時、財布、スマホ、エコバッグがさっと入れられる大きさ。
- リュックほど大きくなく、ちょうど良いサイズ感。
- バッグの内側に手が行き届く横長の形状が便利。(縦長だと後ろに手を回したときにそこのものが取れない。)
- 家の中用の車椅子の背中に掛けておいても軽いのでいつでも使えるもの(スマホやイヤフォン、ハンドクリームなど)を入れておくと重宝。
- 後ろに手をまわしての開閉が簡単。(普段バッグとして使っているリュックだと、後ろにかけたまま出し入れすることが難しく、必ず背側から外して、ひざの上に持ってきてから中のものを取り出すという動作が必要でした。膝の上が空いていないときは大変。)
- ファスナーポケットが両面についているので、貴重品は車椅子の背側にして防犯。長財布がすっぽり入る大きさが魅力。
- ペットボトルや水筒もらくらく収納。
- 後ろに手を回して取り出す作業が、がま口なので開閉は片手で完結できる。
- 背もたれ掛け、斜め掛け、持ち方を変更できるのは便利。
あとは、がま口部分が沈み込まないように、厚め接着芯をダブル重ねへと変更しました。(通常のがま口バッグも11月より変更しています)
座談会にてがま口バッグのモニタリング
ご自身だけのモニタリングだけではなく、車椅子ユーザーさんの座談会まで開いてくださり、ご意見をまとめてくださいました。感謝です。
Aさん:電動車椅子を使用40代女性。手指に力が入りづらい。
Bさん:電動車椅子を使用60代女性。手指に力が入りづらい。
「がま口は、手や指の力が弱い場合は開閉が困難。おすすめしない。」
Cさん:手動性車椅子を使用40代女性。
「使用時に金具が体にあたる使い方は、感覚がないと床ずれの原因になるため注意が必要。背中とせもたれに挟み込む形で持ち運ぶことに関しては、上半身に感覚がない方にはおすすめしない。」
Dさん:手動性車椅子を使用40代女性。
「車椅子の座面シート下部、足の裏から出し入れ出来る場所に取り付けられるものであればいいが」
座談会を通してのまとめ
車椅子を使用している人それぞれ特徴があり、車椅子ユーザー向けのがま口バッグが向いている人、そうでない人もいる。
まとめ:車椅子用のがま口バッグの商品化について
座談会でまとめてくださったように、車椅子を使用している人それぞれ特徴があり、車椅子ユーザー向けのがま口バッグが向いている人、そうでない人もいらっしゃいます。
一人一人のためのデザインとなると完全なオーダーメイドとなってしまい、今のG3sewingのキャパではお応えすることができないのですが、
- 持ち手の紐の組み合わせを変えられること
- 両サイドのポケットをファスナーポケットにすること
の2点を加えて「車椅子ユーザーさんの為のがま口バッグ」として毎月数点のみ予約販売したいと思います。
こんなの欲しかったの!と思ってもらえると嬉しいです。