がま口バッグ用の金具が届きました。
もう少しでなくなりそうだったのでG3の仕事が途切れないように、早めの注文をしておいて「良かった」と思う反面、ひとり静かにプレッシャーとの戦っているという事実😂。
これから孤独にG3sewingのスタンプをひたすら500個、押す作業があります。
ーここからは回想になります。
G3sewingを始めた頃は、3個、とか5個とかの少数で金具を注文。私は本当に怖がりで小心者なので、10個単位で買うことがなかなか出来なかった。「G3が作れなくなったらあかんから。」「急に売れなくなるかもしれないから。」などなど色々な不安が頭をめぐることと自転車操業だったことからいつも少しずつ注文していた。
少しずつ、そしてでも段々と頻繁に注文をしていたら、やがて販売元で在庫がなくなったからもう送れません。という連絡を受けた。今後仕入れる予定もないと。
それはとっても困る、必ず購入しますから買わせてくださいとお願いしたところ、500個単位なら直接メーカー発注ができると。
500個!!!!
何度も言うが、小心者なのです、私。
とんでもない数に一瞬背筋が冷たくなったことを覚えている。
そして幼少期から電気製品修理や小売をしていたG3とB3の商売の様子を見ていて幼いながらに刻みこまれていた「商売の難しさと怖さ」。安定しない収入と、借金取りのお方たちから毎日のように、催促の電話や訪問。そんな経験から自然と身についたリスクマネジメントなのか、、リスクを追う怖さに困惑。
ところが80歳を過ぎたG3とB3のほうが、本来なら先の短さを心配してもいいはずやのに、逆に肝が座っているのである。ふたりして、「大丈夫。500個注文するしかないでしょ。きっと大丈夫。なんとかなるでしょう!全部失っても元に戻るだけやし、金具だけ残ったら、それはそんとき考えよ。あ、ほれ、○○が(孫息子の名前)なんかメルカリとか言うやつで色々売ってるから、金具だけ余って困ったらそれに頼めばいいやないの?」
もう一度言う。ふたりは80歳と84歳。
私の幼少期、そういえば、借金取りに恐怖で震える私ら子供たちに、B3は「大丈夫。命まで持ってかれへんから。」と言ってたことを思い出す。
小学校の頃、学校から帰ったら水道が止められていたことがある。水道代が支払えなかったらしい。G3は水道局に電話。「貧乏人にもな、生きる権利はあるやろ!水道止められたら死ぬやろ!」と。電話を切って5分。水が出た小学2年生、夏の出来事。子供ながら「経済力ないけど生命力のある親やな。」と思った😅。
そんなことを思い出しながら500個買うことを連絡。ドキドキでした。
こうして始まったG3sewing。G3とB3と毎日なりふり構わず無我夢中で働いている時間は、私たちにとって、自分と真剣に向き合っている時間でもありました。
ただ、届いた500個の金具は100サイズの段ボール4個分。G3の家には置いておけない。物理的に場所がないということではなく、G3の性格上、かなりのプレッシャーを感じる恐れがあり、目に見えるところには置いたらあかんと、私の直感が働いた🤣
そこで、私の家の和室を開かずの間として置いとくことにしたのである。(←主人が「なんじゃこりゃ!」と驚いてましたが。今は慣れて、その段ボールの上にどんどん脱いだ服を積み重ねて置き場と化している笑)
こうして背負い込んでいるものがあるということは幸せな感謝なことだなと最近感じる。小心者でチャンスがあったら楽な方に逃げようとしてしまう私は、80歳を超えた高齢者のG3とB3が毎日頑張っている姿を見て、この2人のために私も頑張らなあかん!「よし、やるしかない。」といつも自分を奮い立たせることができる。自分のためよりも誰か人のためにやる、背負い込んだ人のためにやらなくては!というほうが私には逃げ場がなくていいらしい。
さて、今日は夜な夜なハンコ押し作業します!